ケアマネジャーとして働いている人にとって、年収や給料について気になっている人は多いのではないでしょうか？
平均はどれぐらいなのか？今後上がっていくのか？転職すれば上がるのか？といった内容が気になりますよね？
そこでこの記事では、ケアマネジャーの年収や給料について紹介します。最後には年収や給料をあげるための方法についても書いてあるため、是非とも参考にしてみてくださいね。
ケアマネージャーの平均年収
まずは、ケアマネージャーの平均年収や働く場所による違いについて見ていきましょう。
常勤の平均給与は？
厚生労働省が出している「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、ケアマネジャーの平均給与は35万円、基本給が22万円となっています。ここからボーナスを換算すると約480～500万円が平均的な金額となるでしょう。
このように見てみると、ケアマネジャーがかなりのお給料をもらっているような感覚になるかもしれません。しかし、実際に求人票を見てみたり、現にケアマネージャーとして働いてる人は、このような金額をもらっている人があまり多くないのではないでしょうか。
ケアマネジャーの平均給与を見るときに、少しカラクリがあることを考えておかなければなりません。
参考）厚生労働省：令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果
ケアマネジャーとして働く人以外も平均給与に含まれている
ケアマネジャーは、看護師や理学療法士などといった国家資格を有した医療従事者も資格取得をしている人が少なくありません。
このような人たちは、実際にケアマネージャーとして働いているのではなく、看護師や理学療法士としてのスキルアップやセカンドキャリアとしてケアマネジャーの資格を取得しているのです。つまり、ケアマネジャーの資格を有しているけれども、実際には看護師や理学療法士として働いてはいないという状況があります。
実際に病院や訪問看護ステーションに行ってみると、看護師や理学療法士などで管理職になっているような人たちが、当たり前のようにケアマネージャーの資格を有しているということはとても多いものです。
これらがケアマネージャーの平均給与や平均年収に含まれているため、実際に居宅介護支援事業所や地域包括ケアセンターで働いているケアマネージャーよりも多くの給料や年収となっていることがよくあります。
もちろん、ケアマネージャーとして働いてる人であっても、施設で管理職として働いているなどの状況もあります。単純にケアマネージャーとしての待遇だけではないという場合もとても多くなっています。
厚生労働省の調査ではそのような実態まで含めて結果を出しているわけではありませんので、このカラクリに注意しながら資料を読み込んでいく必要があります。
これから転職などを考えている人達は平均給料などに振り回されることなく、一つ一つの求人票を見て行かなければならないでしょう。
働く場所によって違う？施設別の平均給与
では、ケアマネージャーは働く場所によって給料が違うのでしょうか？
先にも提示した厚生労働省の令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果によると、介護老人福祉施設が最も平均給与が高く41万円、 通所介護事業所が最も平均給与が低く31万円なっています。しかし、実態として考えてみると、通所介護事業所にケアマネージャーが常駐していることはほとんどありません。やはり先述したように、ケアマネージャーとしての資格を有しているけれども、実際には違う働き方をしているといった場合がこのデータに反映されていると言っても良いでしょう。
とはいえ、平均的な給与がいくらぐらいなのかを知っておくことは、 これから転職を考えているケアマネージャーにとってはとても重要です。参考にしながら求人票を見るようにしましょう。
参考）厚生労働省：令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果
ケアマネージャーとほかの職種との平均給与の比較
では、ケアマネージャーの給料は他の医療職種と比べて高いのでしょうか低いのでしょうか？
ケアマネージャーの平均給与は約36万円となっていますが、これは社会福祉士や理学療法士といった職種とほとんど同じ金額となっています。しかし、看護師や介護福祉士などと比較するとこれよりも低くなってしまうこともあります。
ここで大切なのは単純に金額だけを比較するのではなく、働き方を考えなければならないということです。看護師や介護福祉士では夜勤があることがほとんどであるため、その分の手当てが支給されます。一見すると同じ労働時間を働いてるように思いますが、条件が異なるためにケアマネージャーの方が給料が低く感じてしまうのです。
とはいえ、無資格者では30万円に満たないお給料であることも多いものですから、 ケアマネージャーはそれなりのお給料が貰える仕事であると考えて良いでしょう。
ケアマネージャーが給料をアップする方法
では、ケアマネージャーがお給料アップするための方法を考えていきましょう。
管理者として働く
まずは、キャリアアップをし、管理者として働くことです。
ケアマネージャーは、居宅介護支援事業所や地域包括ケアセンターなどのいわゆる居宅ケアマネと、有料老人ホームや介護老人保健施設などの施設ケアマネに大別されます。しかし、どのような働き方をしていても、まず大きくお給料を上げるためには管理者になることが挙げられます。
管理職になるためには様々な要件が必要ですが、主任ケアマネを取得することや経験を重ねてケアマネージャーとしてのスキルを高めることなどがあります。また、施設ケアマネでは管理者を募集していることも少なくないため、求人票を探してみると案外見つけることができます。
特にお給料のアップを狙うのであれば、施設ケアマネは視野に入れておくと良いでしょう。というのも、居宅介護支援事業所や地域包括ケアセンターと異なり、施設では様々な収益構造があります。例えば、有料老人ホームであればケアプラン作成だけが収益源ではなく、 様々な自費サービスが含まれています。ケアマネージャーとしてそれらにも関与する働き方をすれば必然的にお給料が上がることも想定されます。そのような場合には、ケアマネージャーとしてのケアプラン作成やモニタリング以外の仕事もたくさんありますので注意してください。
経験年数を重ねて昇給する
次に考えるのは、経験年数を重ねて昇給することです。
ケアマネージャーがどのような働き方をしていても、 多くの職場では毎年昇給制度を設けていることでしょう。そのため、経験年数を重ねれば重ねるほど、お給料は少しずつ上がっていきます。
しかし、その金額は年間に2000～5000円であることがほとんどであるため、 10年を一つの職場で過ごしていたところで大きく見積もっても月給は5万円しか上がりません。なかなかに時間がかかるものですので、すぐに昇給を考えている方は別の方法を取ることが良いでしょう。
転職をする
最後に考えるのは、 転職をすることです。
転職と言うと、今の職場に不満を持っていたり家庭の都合などで致し方なく行うことが多いのではないでしょうか。また、お給料を上げるために転職をするというのはどこか不謹慎なところがあるように感じられる人も多いのではないでしょうか？さらには、自分なんかが転職してもお給料が上がるわけがない、待遇が良くなるわけがないなどといった思い込みもあるのではないでしょうか。
実際に様々な求人票を見てみると、あなたの経験やスキルを活かした働き方によってお給料アップを図ることができる場合が少なくありません。お給料を上げたいのならば転職も一つの視野に入れてみましょう。
ちなみに、給料の高い職場では働き方がブラックであるようなイメージがあるかもしれません。 しかし実際には働き方はそう変わらずにお給料が多くもらえる場合もあります。
転職エージェントを活用しよう
では、そのような職場を見つけるにはどうすれば良いでしょうか？
ケアマネージャーとして働いていると多くの知り合いができ、さまざまな求人の情報が回ってくるはずです。しかし、あなたの所に回ってくる情報は実はそれほど多くありませんし、どのような職場があなたにとってピッタリであるのかを判断することは難しいものです。
そのような時、転職エージェントを活用するのがおすすめです。
転職エージェントとは転職のサポートをする専門家のことで、あなたの希望に沿った働き方を一緒に考え、それを叶えてくれる職場を見つけてくれます。また転職後にもトラブルがないように、どのような人間関係があるのか、どのような待遇であるのかなどの細かいところまでの情報も収集してくれます。
あなたの転職を丁寧にサポートしてくれますが、利用料は無料です。まずはこのサイトから登録をして転職エージェントを活用してみてください。
おわりに
この記事ではケアマネージャーのお給料について解説しました。
ケアマネージャーのお給料はその実態とは異なる統計などが出されているため、自分のお給料はとても低いと考えがちです。しかし、どのような人がそこで働いているのか、どのような働き方をしているのかなどを考えることによって冷静になって情報収集することができます。
まずはインターネットの記事の後に振り回されずに様々な職場の求人表を見て、 転職エージェントを活用しながら生の情報を出来るだけ手に入れるようにしましょう。そうすることであなたが希望するような働き方を実現できる可能性があります。 ケアマネージャーはついつい稼げない職種であると考えがちですが、決してそうではありません。
諦めずに転職活動を行ってみてくださいね。
