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ケアマネージャーの働き方!居宅と施設ではどのような違いがあるの?

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転職を考えているケアマネージャーは、居宅や施設などどのような形態での働き方をしようか考えているのではないでしょうか。しかし、転職先を探していると、居宅といっても地域包括ケアセンターや居宅介護支援事業所、施設といっても有料老人ホームや特別養護老人ホームや介護老人保健施設など様々な形態があり、よく分からなくなってしまうものです。

そこで、この記事では、ケアマネージャーが転職するときに知っておきたい居宅や施設などの違いについて紹介します。

居宅ケアマネとは

居宅ケアマネとは、居宅介護支援事業所や地域包括センターで働くケアマネージャーのことです(地域で働くケアマネであるために、地域ケアマネなどの名称で呼ばれる場合もあります)。

施設ケアマネでは文字通りに施設入所する要介護状態の形を担当することとなるのですが、それとは異なり、自宅で生活をする要介護状態にある方のケアプランを担当するという働き方をします。

以下では、地域で働く居宅ケアマネと地域包括のケアマネの紹介をします。

居宅ケアマネとは

居宅ケアマネとは、居宅介護支援事業所で働くケアマネージャーのことです。

居宅介護支援事業所とは、地域にあるケアマネージャーが働く施設のことです。 主に地域に在住している要介護1~5の認定がされている要介護者を担当し、ケアプランの作成やモニタリングといった業務を行います。

地域に在住している要介護状態にある方を担当するため、利用者さんの自宅に伺い、必要なサービス等を検討しながらサポートすることが業務となります。

重症度が高い利用者を担当することが多いため、担当人数はそれほど多くありません。しかし、月に1回利用者の自宅を訪問するモニタリングが必須であり、加えて書類作成や各関連部署との密な連携等が必要となります。

また、在宅での看取りを必要とする利用者を担当することも少なくないため、訪問看護ステーションや医療機関との連携が欠かせません。そのため、深く利用者の生活に入り込んでいくという特徴があります。重症度が高いということで疾患に関する知識も必要であるため 、看護師などのベースライセンスを持つ方が少なくありません。 

在宅生活を行う要介護状態にある方へ深くまで入り込みサポートしたい方には、ぴったりの転職先だと考えられます。 

包括ケアマネとは

包括ケアマネとは、地域包括ケアセンターで働くケアマネージャーのことです。

居宅介護支援事業と同様に、地域にあるケアマネージャーが働く施設のことです。地域に在住している要支援の認定がされている方を担当し、ケアプランの作成やモニタリングといったケアマネージャーの業務を行います。

居宅介護支援事業所では要介護1~5の認定を受けている高齢者の方を担当するため、比較すると軽度者の方を担当することになります。そのため、居宅介護支援事業所のケアマネージャーよりも多くの利用者を担当することが一般的です。

利用者へのモニタリングは利用者の状況によって異なりますが、原則は基本的には3ヶ月に1回となります。担当利用者数も多いこともあり、介護支援事業所で働くケアマネージャーと比較すると広く浅い支援を実施することとなります。 また、これから要介護状態になる形をサポートするという仕事もあり、地域で生活に悩む方やサポートが必要な方のフォローを全般的に行います。

より広い範囲で地域と関わりたいというケアマネージャーにはピッタリの転職先となります。 

施設ケアマネとは

施設ケアマネとは、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、介護老人保健施設で働くケアマネージャーのことです。

居宅介護支援事業所や地域包括センターとは異なり、施設に入所する要介護状態にある方を担当することになります。

以下では、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、介護老人保健施設での働き方の違いを解説していきます。

特別養護老人ホームでのケアマネ業務

特別養護老人ホームとは、要介護3以上の方で終身利用ができる終のすみかとなるような施設です。

重症度が高いために、生活の多くの場面で介護を必要とする方が入所していることがほとんどです。 現在の日本では自宅で看取りまですることが難しい方も少なくないため、特別養護老人ホームへ入所を希望する方はとても多くなっています。

特別養護老人ホームでのケアマネージャーとしての業務は、他の施設と同様にケアプランの作成やモニタリングが中心となります。居宅介護支援事業所や地域包括ケアセンターでの働き方とは異なり、施設の中にすべての利用者がいるためモニタリングなどで施設外に出なくてもいいという特徴があります。

一方、ケアプランの作成やモニタリングだけではなく生活している利用者さんへの介護も一部になることもあります。具体的には介護スタッフが足りなくなる食事場面のサポート、入浴場面のサポートなどがあります。ケアマネージャーではありますが、介護スタッフとしての働き方を部分的に行うという特徴を理解しておきましょう。

自宅で最期までを過ごすことができない方に対するサポートを行いたいケアマネージャーにとっては、ピッタリの転職先となります。

介護老人保健施設でのケアマネ業務

介護老人保健施設は、要介護1以上の方が入所する3か月を利用期間とする入居施設です。

基本的には自宅に帰るまでのリハビリをするための施設であり、3ヶ月の入居期間の後には自宅に帰ることがルールとなります。しかし、実際には3ヶ月以上入居している方が少なくなく、看取りまで行うことも少なくありません。

特別養護老人ホームと比較すると基本的にはリハビリが中心的であり、在宅復帰に向けたサポートを行っていきます。 必要に応じて利用者の自宅に行くことはもちろん、訪問看護ステーションや福祉用具貸与事業所やヘルパー事業所などと連携をとり、在宅復帰に必要なケアプランを組み立てていきます。

病院などから直接自宅へ退院するわけではなく、介護老人保健施設からの自宅復帰はなかなか難しい方も多いものです。そのため、うまく自宅復帰をサポートできた時には他には言い難い喜びがあります。 

自宅復帰をするためにはケアマネージャーの手腕が試されるところでもあります。在宅での生活を叶えたいというケアマネージャーにはピッタリの転職先となります。

有料老人ホームでのケアマネ業務

有料老人ホームとは、介護保険を使わずに入所する施設のことです。

要介護状態にある方が入所していることもありますが、要介護状態にない方も入所しています。そのため、特別養護老人ホームや介護老人保健施設とは異なり、ケアプラン作成などのケアマネージャー業以外の業務を担うことも少なくありません。例えば、入所希望している方の見学対応やサービスの質を担保するためのマネジメント業務などがあります。

このような実態は、有料老人ホームによって異なります。そのため、有料老人ホームへの転職を希望している方は、その有料老人ホームがどのような方を対象としており、どのようなサービスを提供しているかを確認しておく必要があります 

ぴったりの働き方はあなたの希望によって変わる

ここまで、居宅介護支援事業所や有料老人ホームや特別養護老人ホームなどで働くケアマネージャーの仕事について紹介しました。それぞれに特徴があることを理解していただけたのではないでしょうか。

転職を希望しているケアマネージャーとしては、 「結局、どこで働くのが一番いいの?」という疑問を持つと思います。しかし、どの働き方にも一長一短があり、それぞれにやりがいが異なるものです。例えば、居宅介護支援事業所においては在宅での看取りまでをフォローするという特徴がありますし、特別養護老人ホームでは在宅復帰をサポートするという特徴があります。

あなたがケアマネージャーとしてどのような働き方をしたいのか、利用者に対してどのようなサポートのあり方が合っているのかなどによって、ぴったりの働き方は異なります。そのため、それぞれの特徴を知りつつも、あなたがどのような働き方をしたいのかを整理することがまずは大切になります。

転職希望先の情報収集は転職エージェントを頼ろう

実際に転職活動を行う際、例えば「居宅介護支援事業所が自分に合っている!」と考え、さらに調べていくと様々な事業所があることがわかります。そのため、多くの事業所がある中で、実際に自分にどのような事業所があっているのか迷ってしまうものです。

そこで活用したいのが、転職エージェントです。

転職エージェントとは、転職活動をサポートする専門家のことです。あなたの希望を聞いた上でピッタリの転職先を提案してくれます。一口に居宅介護支援事業所といっても待遇はそれぞれであり、その中での人間関係もそれぞれです。あなたの理想とするケアマネージャーとしての働き方を実現するために、多くの事業所に対して情報収集を行い、あなたにぴったりの事業所を選び出してくれます。

さらには、転職活動に必要な様々な準備も一緒にサポートしてくれます。履歴書や職務経歴書の書き方はどうすれば良いのか、面接の対策はどのようなものがあるのか、見学をする時に聞いておくべきポイントなどです。初めての転職活動であっても安心して転職できるようになっていますので、ぜひ活用してみましょう。

おわりに

この記事では、ケアマネージャーが転職するときに知っておきたい居宅や施設などの違いについて紹介しました。

ケアマネージャーと一口に言っても働き方はそれぞれの事業所によって大きく異なります。あなたがどのような働き方をしたいのかを整理した上で、ぴったりの働き方ができるように転職活動を行っていきましょう。

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